- 翻訳の仕事は資格がないとできないの?
- 取るべき英語の資格は?
- 翻訳に特化した資格はある?
- 資格を活かして翻訳の仕事を得る方法を知りたい!
翻訳学習中または翻訳初心者の皆さん、資格の必要性に疑問を感じていませんか?
「資格は一切必要ない!」という声もあるため、戸惑っている方もいるでしょう。
翻訳者になるために資格は必須ではないものの、あれば強力な武器になります!

たとえばどんな時に役立つの?



履歴書に書けば実力を証明できますし、トライアルが免除になることもありますよ



ぺんさんはTOEICの勉強から始めていたよね!



はい!
英語力を認めてもらえることが多いので、最初に取得して良かったなと思います
- 翻訳は資格がなくてもできるが、英語力をアピールするための武器になる
- 認知度が高いTOEICや英検®がおすすめ。基礎的な英語力が身に付く
- JTFほんやく検定やTQE®などの翻訳特化型資格も有利
- 資格で英語力をアピールしつつ、専門的なスキルやツールへの理解も深めよう!
私は翻訳者の採用に関わることがあり、実務経験や翻訳スキルのほかに英語資格もチェックしています。
翻訳講座の受講や求人への応募、昇進選考で資格が有利になることもあるため、取っておいて損はありません!
今回は「翻訳における英語資格の必要性」「おすすめの英語資格と取得方法」「翻訳業務に資格を活かすコツ」をプロ目線で解説します。
翻訳の仕事における資格の重要性と取得するメリット


翻訳の仕事をするうえで、英語資格は強力なアピール材料になります。
以下の3つのメリットについて詳しく説明します。
- 資格の勉強を通じて高い英語力が身に付く
- 翻訳講座や求人に応募しやすくなる
- 仕事獲得や単価交渉が有利になる場合がある
資格の勉強を通じて高い英語力が身に付く
資格を取得すること自体にも意義はありますが、勉強して身に付けた英語スキルはあらゆる場面で役立ちます。
英語初心者の場合は、認知度や実用性が高いTOEICや英検®から始めると良いでしょう。



最初に資格の勉強をするメリットは?



基礎的な英語力が身に付くので、翻訳スキル習得に向けた土台を固めることができます
資格の勉強は「中学英語からやり直してプロを目指すためのファーストステップ」として有効です。
翻訳講座や求人に応募しやすくなる
翻訳学校などが開講している翻訳講座の中には、一定の受講基準を設けているものもあります。
フェロー・アカデミーの例を見てみましょう。
講座名 | 受講目安 |
---|---|
翻訳入門<ステップ18> | TOEIC650点以上/英検2級以上 |
翻訳入門(1) | TOEIC650点以上/英検2級以上 |
英訳力ブラッシュアップ講座 | TOEIC750点程度 |
他にも英検®や翻訳経験などで受講基準を設定している講座が多く、最低でもTOEIC650点程度の英語力が必要です。
必須条件ではないものの、英語力が不足していると授業が難しく感じられるかもしれません。



「TOEIC300点台でも3か月で翻訳者デビュー」みたいな講座を見かけたけど・・・



それは明らかに詐欺です!
誇大広告を掲げている講座には十分に注意してください
注意すべき「詐欺まがい講座」について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
仕事獲得や単価交渉が有利になる場合がある


翻訳会社のトライアルを受験する際には、履歴書(CV/レジュメ)を添えて応募します。
履歴書には保有資格や翻訳実績などを記載しますが、実務経験がない初心者の場合は資格で判断されることも。
会社によって基準は異なるものの、TOEIC900点/英検準1級以上などの資格がアピール材料になることは間違いありません。



私が採用選考する際にも必ず資格をチェックしています
上級ポジションへの昇進を目指す場合や昇給をリクエストする場合にも、資格をチェックされることがあります。
翻訳者になった後にも資格が役立つケースがあるので、取得しておいて損はありません。
英語力の向上におすすめな資格と取得方法


英語力の証明として資格を取得する際には、認知度が高いものを選びましょう。
ここでは、以下の2つの資格について解説します!
- TOEIC(TOEIC® Listening&Reading Test)
- 実用英語検定(英検®)
TOEIC(TOEIC® Listening&Reading Test)


TOEIC® Listening&Reading Testはリスニング力とリーディング力を測定する試験です。



良く耳にする「TOEIC800点」といった点数は、TOEIC® Listening&Reading Testのスコアです
リスニングとリーディングて7つのパートがあり、計200問が出題されます。
ビジネス関連の問題のみが出題されるので、仕事に役立つ英語知識を習得できる点がポイントです。
翻訳講座や翻訳の求人でTOEICスコアが基準になっているケースが多いため、高得点を取得すれば有利になります。



履歴書に書くべき点数はTOEIC800点以上ですが、翻訳者を目指すなら900点以上を目指しましょう
TOEICのスコアとレベルを把握して目標スコアを設定する方法
TOEICの試験内容と勉強方法
TOEIC® Listening&Reading Testには、会場受験型の「公開テスト」とオンラインで受験できる「IPオンラインテスト」があります。
試験形式や試験時間は異なりますが、難易度はほぼ同等で信頼度も変わらないと言われています。



「翻訳者ネットワーク アメリア」では、IPオンラインテストを割引価格で受験できますよ
公開テスト | IPテスト (オンライン) | |
---|---|---|
出題内容 | 最新の問題 | 過去問のリサイクル |
受験料 | 7,810円 (税込) | 各団体による (4,000円~) |
試験日 | 年10回程度 | 各団体による |
試験時間 | 約2時間 | 約1時間 |
問題数 | 200問 | 90問 |
結果発表 | 試験日から17日後 (オンラインで公開) | その場で発表 (画面上に表示される) |
スコア証明 | 公式認定証 | スコアレポート |
「アメリア」でTOEIC IPオンラインテストを受験する方法はこちら
高得点を取得するためには、TOEICに特化した対策が必要です。
参考書のみで独学することも可能ですが、初心者や自己管理が苦手な方にはTOEIC講座もおすすめ!



私のイチオシはスタディサプリです
私は「スタディサプリENGLISH TOEIC対策講座」を受講して、初受験から3か月で800点超えを達成できました。
その後は独学でスコアを伸ばして900点超えを達成し、今でもスキルアップのために受験を続けています。
おすすめの参考書やTOEIC講座については、以下の記事を参考にしてください。
実用英語検定(英検®)


英検の上位級では、英語4技能(リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング)の運用能力が問われます。



3級以上では、ライティングテストと面接型のスピーキングテストも実施されます
大会場でペーパーテストと面接を受験する「従来型」と小会場のパソコンで受験する「英検S-CBT」の2種類がありますが、S-CBTでは準1級までしか受験できません。



1級を受けたい場合は「従来型」のみなんだね・・・
TOEICではビジネス関連の問題のみ、英検®ではより広範なジャンルから出題される点が最大の違いです。
履歴書でアピール材料となるのは英検2級以上だと言われていますが、翻訳者を目指す方なら準1級以上を目指しましょう。



TOEIC900点以上の方は英検1級を狙える実力があります
英検® の試験内容と勉強方法
英検®にはライティング&スピーキング試験もあるので、より実践的なスキルが必要です。
上位級では二次試験(面接によるスピーキング試験)があり、まずは一次試験(筆記によるリスニング・リーディング・ライティング試験)に合格する必要があります。
級 | レベルと出題範囲 | 出題形式 |
---|---|---|
1級 | 大学上級程度: 社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治など | 一次試験:筆記100分/リスニング約35分 二次試験:英語での面接約10分 |
準1級 | 大学中級程度: 社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治など | 一次試験:筆記90分/リスニング約30分 二次試験:英語での面接約8分 |
2級 | 高校卒業程度: 学校、仕事、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、道案内、海外の文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネスなど | 一次試験:筆記85分/リスニング約25分 二次試験:英語での面接約7分 |
準2級 | 高校中級程度: 学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、 道案内、海外の文化、人物紹介、歴史、教育、科学、自然・環境など | 一次試験:筆記80分/リスニング約25分 二次試験:英語での面接約6分 |
3級 | 中学卒業程度: 家族、友達、学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、道案内、自己紹介、休日の予定、近況報告、海外の文化、人物紹介、歴史など | 一次試験:筆記65分/リスニング約25分 二次試験:英語での面接約5分 |
4級 | 中学中級程度: 家族、友達、学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、道案内、自己紹介、休日の予定、近況報告、海外の文化など | 一次試験:筆記35分/リスニング約30分) バーチャルスピーキングテスト:約4分 |
5級 | 中学初級程度: 家族、友達、学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、道案内、自己紹介、休日の予定、近況報告など | 一次試験:筆記25分/リスニング約20分) バーチャルスピーキングテスト:約3分 |
英検対策には旺文社の参考書や問題集が最適!
ライティング&スピーキング対策にはジャパンタイムズの「英作文完全制覇」もおすすめです。



旺文社は英検®の試験問題作成に携わっているので、旺文社の参考書で対策すれば安心です
英検®に合格するためには頻出単語の習得がカギとなるので、単語学習から始めて過去問とパート別対策を行うと良いでしょう。
ライティング対策とスピーキング対策を併行して行うことで、より効率よく学習できます。
専門的な翻訳スキルが身に付く資格と取得方法


翻訳団体やスクールなどが開催している専門的な試験に合格すると、翻訳スキルの証明となる資格を取得できます。
代表的な資格は以下の2つです。
- JTFほんやく検定
- 翻訳実務検定TQE®
JTFほんやく検定


ほんやく検定は「一般財団法人 日本翻訳連盟(JTF)」が開催する試験です。
英文を和訳(日英の場合は和文を英訳)する試験形式で、訳文の完成度によって級が認定されます。



年に2回(1月と7月)、オンライン形式で実施されています
実務レベルの1~3級と基礎レベルの4~5級のレベルにわかれていますが、2024年4月から基礎レベル検定の募集が中止されました。
翻訳スキルの証明として有利なのは1~3級で、1級の合格率はわずか1%程度と高難度!
3級以上に合格すると「翻訳士」の称号が授与されます。
ほんやく検定の合格率
分野 | 級 | 合格率 |
---|---|---|
英日翻訳 | 1級 | 0.9% |
2級 | 5% | |
3級 | 22% | |
日英翻訳 | 1級 | 2.1% |
2級 | 7% | |
3級 | 21% |



ほんやく検定に合格するとどんなメリットがあるの?



1級合格者は翻訳会社のトライアルが免除になる場合があります!
JTFの公式サイトにプロフィールが掲載されるというメリットもありますよ
トライアルの予行練習にもなるので、翻訳学習中の方にもおすすめな資格です。
JTFほんやく検定の試験内容と勉強方法
ほんやく検定に合格するためには、基礎的な英語力強化と翻訳練習が欠かせません。



機械翻訳の使用は禁止です
以下の出題分野から選んで受験できるので、得意な分野や翻訳経験がある分野で受験すると良いでしょう。
出題分野 (英日・日英共通) | 政経・社会 科学技術 金融・証券 医学・薬学 情報処理 |
審査基準 | 1級:専門家の翻訳であると認定する。原文の情報が正確で分かりやすく、かつ適切な文体で表現されている。 |
2級:完成度の点では1級には一歩譲るが、実務では十分に通用する翻訳であると認定する。実務上では若干の修正が必要であるが、重大な誤訳はない | |
3級:内容理解力、表現力などの面で欠点もあるが、限られた時間内での作業、試験という特殊な環境などを考慮すると、実務で一応通用する翻訳力があると認められる。今後の自己研鑽が鍵である | |
受験料 | 実用レベル1科目(英日または日英):JTF会員8,800円/一般11,000円 実用レベル併願(英日&日英):JTF会員13,200円/一般16,500円 |
試験日程 | 毎年1月と7月の2回実施 |
試験時間 | 英日翻訳:10:00~13:00(180分) 日英翻訳:14:00~17:00(180分) |
必要な環境 | インターネット環境/EメールやWordが使用できること |
ほんやく検定には「過去問題・解説集」があり、公式サイトから購入できます。
申し込み時に購入できるほか、申し込み期間外に単品購入も可能です。



実際に訳したものと訳例を比較できます
実務経験がない方は特に、たくさんの英文を訳して練習を積むことが重要!
過去問題集で自分の翻訳を採点し、自然で読みやすい日本語になっているかどうかも確認しましょう。
翻訳実務検定TQE®


「翻訳実務検定TQE®」は翻訳学校のサン・フレアアカデミーが開催しているオンライン試験です。
サン・フレアは日本の大手翻訳会社で、合格するとプロの翻訳者として登録されるというメリットがあります。



「翻訳実務士®」という称号も授与されますよ
英日翻訳では700文字程度、日英翻訳では2,000文字程度の原文を翻訳し、採点・評価によって合否が決まる仕組みです。
ほんやく検定とは異なり、約4日間の期限内に訳文を提出すればOK!



時間が足りなくなる心配がないから嬉しいね!
TOE®の受験科目はJTFほんやく検定よりも幅広く、15分野19科目の中から受験できます。
受験科目 | 出題内容 |
---|---|
IT | ソフトウェア、ハードウェア、ネットワーク、マルチメディア、セキュリティなど |
電気 | 電子回路、半導体、映像・音響機器、発電・原動装置、計測・制御など |
機械 | 機械部品、工作機械、精密機械、ロボット、エンジン、自動車など |
医療機器 | カテーテル、ステント、内視鏡、人工臓器、画像診断装置、照射治療装置など |
医学・薬学 | 医薬品、薬理・薬物動態、安全性試験、病院・病理、臨床治療など |
化学 | 有機化学、高分子材料、触媒、セラミックス、高機能合金など |
バイオ | 分子生物学、遺伝子工学、核移植、再生医療など |
環境 | 自然環境、地球温暖化、公害対策、廃棄物処理、水資源、省エネルギーなど |
原子力 | 原子力プラント、核燃料、安全対策・事故対策など |
特許(電気) | 関連分野の特許明細書より出題 |
特許(機械) | |
特許(IT) | |
特許(医薬品) | |
特許(化学) | |
金融・経済 | 経済分析、金融商品、事務・会計、IRなど |
法務・契約書 | 契約書、定款、法規・条約など |
広報・マーケティング | 公告・宣伝、プレゼン資料、プレスリリース、インタビューなど |
時事・新聞 | 政治、経済、社会、ドキュメンタリーなど |
文芸 | 小説、エッセイなど |
TQE®では、4つの基準(原文解釈力・訳文表現力・専門知識・スタイル)で訳文が採点・評価されます。
100点満点中70点以上のスコアを取得すると「翻訳実務士®」に認定され、サン・フレアアカデミーの翻訳者として登録されます!
翻訳実務検定TOE®に合格する方法
翻訳実務検定TQE®に合格するためには、過去問をやり込むことが重要です。



基礎的な英語力だけでなく、専門分野において高い翻訳スキルがあることが求められます
1回の試験で複数科目・複数言語を受験することもできるので、得意な分野に絞って過去問を解くようにしましょう。
英語以外に受験可能な言語
- 韓国語
- 中国語(簡体字)
- 中国語(繁体字):和訳の試験なし
- フランス語
- ドイツ語
- スペイン語
- ロシア語
TOE®の過去問はオンラインでダウンロード(有料)できます!
出題分野 (英日・日英共通) | IT/電気/機械/医療機器/医薬・薬学/化学/バイオ/ 環境/原子力/特許(電気・機械・IT・医薬品・化学)/ 金融・経済/法務・契約書/ 広報・マーケティング/時事・新聞/文芸 ※日英では「文芸」の出題なし ※開催回によって出題分野が異なる |
審査基準 | 100点満点中70点以上のスコア取得で「翻訳実務士®」が認定される |
受験料 | 1言語1科目: 早期申し込み料金:8,900円(税込) 通常料金:9,900円(税込) |
試験日程 | 毎年3回実施(詳細な日程は公式サイトを参照) |
試験時間 | 試験初日0:00に問題文をダウンロードしてから4日後の15:00までに提出(約4日間) |
必要な環境 | インターネット環境 |
TQE®対策として、過去問で勉強しつつ専門分野に関する知識を深めておくと有利です。



出題範囲が細かくわかれているから勉強しやすいですね!
受験期間以外でも過去問をダウンロードできるので、日頃から翻訳練習に取り組みましょう。
資格取得から翻訳案件獲得までのおすすめルート


私はTOEICの学習から始めて、翻訳学校の講座を経て翻訳者デビューを達成しました。
目標の資格を取得した後に、どのようなルートでプロを目指すべきかを解説します。
翻訳学校や講座で翻訳スキルを身に付ける
個人的に最もおすすめなルートは「翻訳学校や翻訳講座で実践的なスキルを学ぶこと」です。
資格を取得するなかで培った英語力を活かして、効率的に翻訳スキルを習得できます!
翻訳学校や信頼性の高い翻訳講座で勉強して、独学では習得できないテクニックや専門知識を習得しましょう。
翻訳学校や講座を選ぶ際の注意点
- 知名度や実績がある翻訳学校/講座を選ぶ
- 「〇か月で〇万円稼げる!」といった謳い文句の講座は避ける
- 自分が目指す翻訳分野の講座が開講されているかどうかをチェックする
私はフェロー・アカデミーで翻訳の基礎を学び、翻訳者デビューした後も単発講座でスキルアップしています。
実務経験が豊富な講師からフィードバックを受けられるので、確実にデビューを果たしたい方におすすめです。
アメリアのクラウン会員制度やコンテストを活用する
翻訳者ネットワーク「アメリア」には、一定の翻訳スキルがあることを認定する「クラウン会員制度」があります。
クラウン会員になると翻訳経験があるものと見なされ、経験者向けの求人に応募できるというメリットが!
翻訳学習中の方にもチャンスがあるので、クラウン会員を目指してスキルアップすると良いでしょう。
アメリアでは「実際の仕事で通用するレベル」の証明として、クラウン会員制度を設けています。
クラウン会員になれば実務経験がなくても翻訳スキルをアピールできるので、未経験者に有利です!
- 「定例トライアル」でAAを1回取得、または同分野で12か月以内にAを2回取得
- 「翻訳トライアスロン」で96点以上を取得
- 翻訳の専門校フェロー・アカデミー対象講座の講師推薦
- 経験者対象の求人に応募できる
- My プロフィールにクラウン会員のバッジが表示されるので、スカウトをもらいやすい
- 「定例トライアル」の受験料が無料になる
私も初心者の頃からアメリア会員を継続していますが、翻訳者を目指す方向けの学習コンテンツが充実しています。
翻訳に特化した非公開の求人情報も閲覧できるので、有益な情報プラットフォームです。
翻訳者ネットワーク「アメリア」のコンテンツと活用方法はこちら
クラウドソーシングを活用して実務経験を積む


初心者のうちは、翻訳会社のトライアルに合格するまで時間がかかることも・・・
「クラウドワークス」や「ランサーズ」などのクラウドソーシングサービスでは、未経験者向けの翻訳案件も複数掲載されています。
翻訳単価はかなり低めですが、翻訳経験を積みながらスキルアップできる点がメリットです。



クラウドソーシングでの経験は履歴書に書けるの?



もちろん書けます!
実績として積極的にアピールしてください
資格以外に翻訳者が習得すべきスキル


翻訳者には英語力や日本語力が必須ですが、以下のスキルも求められています。
扱う言語や翻訳分野に関する専門知識
産業翻訳には多数の分野があり、翻訳者は専門分野を絞って仕事を受注するのが一般的です。
自分の専門分野を決めたら、分野に特化した知識を身に付けましょう!
- 専門用語や各分野特有の訳し方がわかる
- 背景知識があることで英文を解釈しやすくなる
- 特定の分野にコミットすることで会社から信頼してもらえる
どんなに語学力が高くても、法律に関する知識がなければ契約書の翻訳はできません。
医薬などの専門性が高い分野では、翻訳者のバックグラウンドや専門知識を特に重視しています。



業務経験がある分野や興味を持って勉強できる分野を選ぶようにしましょう
翻訳の専門分野については、こちらの記事で詳しく解説しています。
情報を取捨選択するリサーチスキル


翻訳では、原文に書かれている事実の裏取りや「訳した内容が日本の文化・慣習に合っているかどうか」といったチェックも必要です。
辞書で語句の意味や用法を確認するだけでなく、リサーチで内容を深く理解することも重要。
リサーチスキルがあれば、翻訳業務の効率化につながります。
- 対象の言語圏における文化や読者・消費者の心理を考慮して内容を最適化する(ローカライゼーション)
- 原文の意図が分かりにくい場合、事実確認や参照によって真意を理解する
- 翻訳する言語で慣例的に使用されている表現を調べる(社名・人名などの訳し方 etc.)
リサーチ方法は分野によっても異なりますが、日常的なウェブ検索などでもスキルが身に付きます。



ブログやWebサイトの翻訳では、SEO(検索エンジン最適化)の知識が役立つこともありますよ
ソフトやツールを使いこなすためのITリテラシー
翻訳の仕事では、オンラインでの仕事の受注や納品、会社とのメール/チャットのやり取り、ツールを使った資料の共有などが必要です。
一般的なオンラインツールに慣れておけば、効率的に仕事をこなせるようになります!



最低限のITリテラシーが求められているんだね
私が翻訳の仕事でよく使っているツールは以下のとおりです。
- メールサービス(Outlook、Gmailなど)
- 資料作成・管理ツール(Word、Excel、Googleスプレッドシート/ドキュメントなど)
- コミュニケーションツール(Zoom、Skype、Microsoft Teams、Slackなど)スト
配布される資料や契約書を管理するために、OneDriveやDropboxなどのファイル管理ツールにも慣れておきましょう。
Google Drive上で会社側とスプレッドシートを共有し、リアルタイムでやりとりするケースも多くなっています。
私自身もスプレッドシートは頻繁に使っているので、使い方を身に付けておくと便利です。
翻訳に役立つ資格に関するよくある質問


翻訳に役立つ資格について、プロ目線で「よくある質問」に回答します!
資格がある翻訳者は重宝される?
私は翻訳会社で採用も担当していますが、実務経験がない初心者の場合は資格で判断することもあります。
同程度の能力を持つ候補者が2人いた場合、資格がアピールポイントとなって採用してもらえるかもしれません。
「資格は意味ない」という意見もありますが、基礎的な英語力の証明として持っていた方が有利です。
TOEICや英検®がないと翻訳学校に入学できないの?
翻訳学校や講座にもよりますが、TOEICスコアや英検級が受講基準になっている場合もあります。
「受講基準を満たしていれば無理なく授業についていける」というイメージです。
フェロー・アカデミーでは、以下のような受講目安が設定されています。
- 翻訳入門コース:TOEIC650点以上または英検2級以上
- カレッジコース:TOEIC750点以上
- 実務翻訳コース初級 英訳力ブラッシュアップ講座:TOEIC750点程度



ぺんさんは800点を超えてから講座を受講したんだよね。
レベル感はどうだった?



難しすぎて焦ることなく講座に集中できました。
TOEICの勉強をしておいて良かったと思います!
履歴書に書くと有利な資格は?
履歴書に書ける明確な基準はありませんが、以下の資格は強力なアピールになります。
- TOEIC900点以上
- 英検準1級以上
- JTFほんやく検定3級以上
- 翻訳実務検定TQE®
どれも難関資格なので、高い英語力があることを認めてもらえるチャンス!
特に、TOEICや英検®は海外の翻訳会社でも評価が高くなっています。
翻訳者として活躍したい方には、上記の資格を目安として学習することをおすすめします。
資格は英語力や翻訳スキルの証明になる!


今回は、翻訳者の採用にも関わっている私が「翻訳における英語資格の必要性」「おすすめの英語資格と取得方法」「翻訳業務に資格を活かすコツ」を解説しました。
この記事のポイントをまとめると・・・
- 翻訳は資格がなくてもできるが、英語力をアピールするための武器になる
- 認知度が高いTOEICや英検®がおすすめ。基礎的な英語力が身に付く
- JTFほんやく検定やTQE®などの翻訳特化型資格も有利
- 資格で英語力をアピールしつつ、専門的なスキルやツールへの理解も深めよう!
英語力をアピールして翻訳者デビューするために、ぜひ資格の勉強から始めてみてください。
基礎的な英語力を身に付けられるので、翻訳スキルの習得がスムーズになるはずです。