【半年で10社に合格】未経験で翻訳トライアルに合格する方法

翻訳トライアル攻略法のアイキャッチ
  • そもそもトライアルってなに?どんな試験?
  • 翻訳会社ってどこで探すの?
  • 未経験でも合格できる?
  • トライアルで気をつけるべき点はなに?

翻訳者を目指している皆さん、「未経験ではトライアルに合格できない」と思っていませんか?

ちび

うん、初心者にはハードル高そう・・・

ぺんさん

情報も少ないから不安ですよね

しかし、未経験でも1年以内に合格するチャンスは十分にあります!

この記事を読むとわかること
  • トライアルは翻訳会社が実施する実力判定テスト
  • 一定の英語力があれば未経験でもトライアルに合格できる
  • 翻訳専門の求人サイトを活用するのが効果的
  • 翻訳品質以外にも「トライアルのルールを徹底することが超重要!

私は未経験から6か月で10社以上のトライアルに合格し、合格後から途切れることなく仕事をもらっています。

この記事では、私の実体験に基づいて「トライアルの概要」「翻訳会社の選び方」「トライアル攻略法」について詳しく解説します!

産業翻訳者です
ぺんさんの実績
  • 未経験から1年で10社の翻訳トライアルに合格
  • 英→日リード翻訳者として月収50万円を維持
  • TOEIC 955点
  • 校正者としての実務経験あり
目次

翻訳トライアルとは?

トライアルってなに?の見出し画像

まずは、翻訳トライアルの概要についてご説明します。

翻訳トライアルの目的

各翻訳会社は、翻訳者の以下の能力をチェックするためにトライアルを実施しています。

  • 翻訳経験の有無
  • 翻訳者の基本的な翻訳スキル
  • レスポンスの良さ
  • ルールを徹底できる慎重さ
  • 企業が求める条件を満たしているか

これらの点について、さらに詳しく見ていきましょう。

1. 翻訳経験の有無

求人情報を見てみると、「翻訳経験3年以上」などの条件が設定されている場合がほとんどです。

しかし、「未経験可」の求人も意外と多いので安心してください!

企業の案件を受けたことがなくても、履歴書に修了した翻訳講座などを記載しておきましょう。

ぺんさん

未経験でも講座を修了していると有利です

2. 翻訳者の基本的な翻訳スキル

翻訳会社はこれを最も重視しています。

「TOEIC 900点以上」などの条件はあくまで目安であり、たとえTOEIC満点でも翻訳スキルが低ければトライアルには受かりません

英文を理解≫正確に訳出できることが必須要件となります。

翻訳会社では、500ワード程度のトライアル課題において「文法・読解力・日本語表現のセンスなどを包括的にチェックします。

3. レスポンスの良さ

トライアルに応募すると、ほとんどの場合メールで連絡が来ます。

この時点からすでにレスポンスの良さが評価されています。

メールにはすぐに返信!」を心がけましょう。

基本的なやり取りはメールやチャットになるので、レスポンスが遅い人は信用してもらえません。

4. ルールを徹底できる慎重さ

翻訳会社の担当者からのメールには、以下のような情報が記載されています。

  • トライアルの概要
  • 締め切り
  • 答案に使用するファイル形式
  • 条件: 機械翻訳の使用可否など
  • 問い合わせ先: 質問がある場合の連絡先

まずは最初のメールをしっかりと読んでルールを把握するようにしてください。

特に注意すべきことは、
提出課題のフォーマットや表記」などのルールです。

たとえば、以下のようなルールが設定されています。

  • 原文に訳文を上書きする (原文は消す)
  • Word形式からPDF形式に変換してメールに添付する
  • .docx ファイルで提出する

設定されているルールは確実に守り、慎重さをアピールしましょう。

ぺんさん

ルールを無視しただけで不合格になってしまうことも・・・

5. 企業が求める条件を満たしているか

履歴書などの情報をもとに、以下の点について会社のニーズを満たしているかどうかを判断されます。

  • 単価 (例: 1ワードあたり8 〜 9円)
  • 専門分野
  • CATツール* の使用可否
  • 短期希望 or 長期希望

CATツールとは、Computer Assisted Translation(コンピュータ翻訳支援)ツールのことで、その名が示すように、翻訳のプロセスを容易にしてくれるコンピュータプログラムです。

クリムゾン・ジャパン社のウェブサイトより引用

未経験者は希望単価を高く設定しすぎないようにしましょう。

経験を積んでいけば、徐々に単価アップできるチャンスもあります。

最初は会社の希望単価に合わせるのがベストです。

ぺんさん

最初は10円/word 以下が無難です

専門分野も重要です。

「IT知識はまったくないし、デジタルが苦手」という人がIT翻訳を希望しても、会社にとってのメリットはほとんどありません。

専門分野を特定できていない場合は、翻訳学校や通信講座で学んだ分野を明記しましょう。

翻訳トライアルの試験形式と問題

では、実際に出題される問題についてご説明します。

トライアル問題の種類

英日翻訳のトライアルでは、ほとんどが「英文を日本語に翻訳する」課題です。

中には「英文法や翻訳の基礎知識」に関するテストを実施している会社もあります。

翻訳以外のテストの例
  • スタイルガイドを読み、ルールに関する問題に答える
  • 英文法問題
  • 特定の分野に関する知識を問うテスト

「英文を日本語に翻訳する」ベーシックな課題がほとんどですが、予備知識を問われるケースもあるということを覚えておいてくださいね。

ワード数

会社によって異なりますが、300ワードから1,000ワード程度の英文を翻訳する課題が多いです (英日翻訳の場合)。

最初は訳出に時間がかかると思います。

制限時間が設定されている場合は別として、十分な時間をかけてじっくり取り組みましょう。

課題のフォーマット (形式)

これも会社によってさまざまですが、一般的なフォーマットの例を挙げておきます。

  • Wordファイルに直接回答を記述する
  • PDFファイルの問題を見ながらWordファイルに訳文だけを記述する
  • Excelファイルの指定列に訳を記入する (UI翻訳の場合など)
  • CATツール上でファイルを読み込み、訳文を入力する
ぺんさん

個人的にはWord形式が多かったです

訳文の提出期限

私が受けた会社では、平均で5〜7日程度の納期が設定されていました。

納期の延長を申し出ることは可能ですが、やめておいたほうが無難でしょう

やむを得ない理由がある場合は、きちんと事情を説明したうえでお願いしてください。

ちび

延長をお願いしないほうがいいの?

ぺんさん

片手間で受けていると思われたら不利でしょう?

翻訳トライアルのプロセス①: 応募する

応募するの見出し画像

トライアルの概要を理解できたところで、実際に応募してみましょう!

主に以下の2つの方法で応募します

方法1: 求人サイトの翻訳案件に応募する

一般的な企業の求人サイトと同様に、翻訳者向けの求人サイトが存在します。

翻訳求人の例
  • Xプロジェクトの追加メンバー募集 (期間限定)
  • 約2,000ワードを翻訳できる方 (単発)
  • 案件を長期的に受けられる方 (長期)

求人の詳細や期間を確認してから応募しましょう。

おすすめの翻訳求人サイト

チェックすべき求人サイトは、日本または海外の翻訳会社によって異なります

それぞれおすすめのサイトをご紹介します。

日本国内の翻訳会社を探す

日本国内の翻訳会社では、以下のような求人サイトから募集を行っています。

国内最大級の翻訳情報サイト
国内の大手翻訳会社の求人だけでなく、翻訳スキルを伸ばすための情報をチェックできる
翻訳者
ディレクトリ
翻訳者&翻訳会社の検索サイト
主に国内の翻訳会社の求人 (海外の求人もあり) を検索できる
LinkedInビジネス版SNSのようなコミュニティサイト
翻訳や関連業務の求人の検索&応募が可能で、企業からオファーをもらえるチャンスもある

特にアメリアでは、会員のみが閲覧できる翻訳に特化した求人を公開しています。

アメリア経由で求人に応募する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

\ 翻訳求人数は日本最大級! /

海外の翻訳会社を探す

海外の翻訳会社の求人を探す場合は、以下のサイトがおすすめです。

Translation
Directory
海外の翻訳会社の求人を検索可能
企業からオファーを受けられる確率が高い
ProZ.com翻訳者&翻訳会社の検索サイト (海外企業向け)
海外の翻訳会社の求人を検索できる
自分のプロフィールに履歴書や飜訳サンプルを掲載できる
Glassdoor海外版Indeedのような求人サイト
海外の翻訳会社の求人が随時更新されている
Gengo大手翻訳サービス会社
未経験でもテストに合格すれば低単価で案件を受注でき、ランクアップするにつれて高単価の案件も受けられる
大手翻訳会社Lionbridgeの子会社

ProZ Blue Board」では翻訳会社の評価も参照できます。

方法2: 翻訳会社に直接連絡する

求人サイトの案件に応募する方法のほかに、翻訳会社に直接メールして応募する方法もあります。

求人サイトで募集がない場合でも、「翻訳会社のウェブサイト」や「LinkedIn」などで会社情報をチェックしてみてください。

メールでトライアル希望である旨を伝えて履歴書を添付するとスムーズです。

ぺんさん

アポなし営業なので誠意ある態度で!

ウェブサイトで採用情報をチェック

翻訳会社のホームページには「採用情報」「会社概要」などのページがあります。

海外の翻訳会社の場合は
Career」「Contact us」のように表記されている場合が多いです。

そこで会社の連絡先 (メールアドレス) と採用担当部署を確認し、直接メールを送ってみてください。

クライアント情報をチェック

翻訳会社のウェブサイトを見れば、主なクライアントや強みとしている分野がわかります。

たとえばメディカル翻訳を希望している場合、医療系が得意な翻訳会社を狙うとよいでしょう。

チェックすべき項目
  • その会社のクライアント (どの業界との取引があるのか)
  • CATツールは何を使用しているのか (情報が開示されている場合)
  • 求人情報にきちんとした条件が明記されているか (雇用形態・採用プロセスなど)

海外の翻訳会社に関する注意点

中には採用プロセスが曖昧な会社もあります。

特に以下のような会社には注意が必要です。

  • 未経験なのにトライアル不要で登録できる
  • Skypeなどで個人的に案件を打診してくる
  • 契約に関する説明もなく仕事のオファーを送ってくる

ほとんどの場合トライアルは必須です。

契約プロセスが曖昧である場合は、安易に登録しないように気をつけましょう!

ぺんさん

やたらとSkypeが来るときは
無視したほうがよいです

翻訳トライアルのプロセス②: 書類審査

書類審査の見出し画像

トライアルに応募しても、必ずしも受験できるとは限りません。

多くの場合、書類審査に通った場合のみトライアルを受験できます

書類審査を通過すると、メールなどでトライアルの概要と答案が送られてきます。

書類審査を通過するコツ

必要書類は翻訳会社によって異なりますが、一般的には以下の書類の提出が必要です。

  • 履歴書 (CV/レジュメとも呼ばれる)
  • 職務経歴書 (これまでの業務実績などを記載したもの)
  • リファレンス (前の勤務先などからの推薦状) ※海外の翻訳会社では優遇されることも

まずは、履歴書」「職務経歴書の2点を準備しましょう。

履歴書のアップデート

第一関門を通過するために、履歴書などを最新版にアップデートしておきましょう。

履歴書に記載すべき事項については、以下を参考にしてください。

  • 翻訳経験
  • これまでの勤務経験
  • 希望レート: 1ワード8円など
  • 希望する勤務時間: パートタイム/フルタイム
  • CATツールの使用経験: ある場合
  • 資格/受賞歴: TOEICや英検などの語学系の資格 etc.
  • 翻訳学校/通信講座の受講歴
ぺんさん

履歴書に書くべき目安はTOEIC900点以上です

リファレンスを依頼する

英語や日本語のスキルをアピールするために、元の勤務先や大学などに紹介状を依頼してもよいでしょう。

海外の会社では「リファレンス」が重視されており、信頼や実績をアピールできます。

翻訳トライアルのプロセス③: 課題に取り組む

課題への取り組みの見出し画像

いよいよトライアル本番です!

最初のメールをしっかり読むところから始めましょう。

締め切りをチェックする

メールなどで締め切りを確認し、答案を提出するまでのスケジュールを立てましょう。

締切1日前までに仕上げるつもりで前倒しで取り組むことをおすすめします。

ルールを把握する

「スタイル・フォーマット・参照すべきリファレンス」などが指定されている場合、まずはこれらのルールを確実に把握しましょう。

特に注意すべきルールの例

スタイルガイドや用語集が設定されている場合は、特に慎重にチェックする必要があります。

スタイルガイドが提供されている場合

あらかじめ翻訳のルールが設定されているため、このルールに従う

スタイルルールの例
  • スペースは半角を使用
  • 「ですます調」を使用
  • 貨幣の単位は日本円に換算 

用語集が提供されている場合

用語集に記載されている語句については、必ず指定された訳のみを使用する

ファイル名が指定されている場合

ファイル名は [名前_2023_08] に変更といった指定があれば、必ずこのルールに従う

ぺんさん

正確性や慎重さが評価されています

訳文を作成する

ルールに従って英文を翻訳します。

事実の裏付けを取るために、ウェブ検索などを活用してリサーチすることも重要です。

翻訳トライアルに役立つ本&ツール

トライアル現場主義
Linguee

センテンス単位で用語を串刺し検索できる便利なサービスです。

実際の文書の中で用語がどのように訳されているか」を参照できます。

たとえば “reduce time” で検索すると

この用語を含む翻訳例が表示されます

見直しをして提出する

見直しは絶対に行ってください!

誤字脱字 (Typo) があるだけで不合格になるケースもあります。

以下の点について最終チェックを行い、完璧な状態で提出できるよう心がけてください。

最終チェックリスト
  • 読みやすく自然な言い回しになっているか
  • 誤訳や訳抜けはないか
  • 単位 (数字など) の誤りはないか
  • スタイルの不整合はないか: 「ですます調」と「である調」の混在/半角と全角記号の混在など
  • 用語集に記載された訳を使用しているか

翻訳トライアルのプロセス➃: 合否の連絡&契約

結果発表と契約の見出し画像

トライアルの合否結果については、
1週間程度で連絡が来る場合もあれば1か月以上かかる場合もあります。

メールをこまめにチェックして、合格の連絡を受けたらすぐに返信するようにしましょう。

私がトライアルに合格し、実際に仕事を受注した経緯については以下の記事をご覧ください。

一般的なトライアルプロセスの例

ほとんどの場合、合格/不合格にかかわらず結果が送られてきます

会社によって異なりますが、以下のようなプロセスを経て契約するのが一般的です。

  1. 合格通知メールを受信→返信
  2. レートや契約条件の交渉
  3. 契約書の締結

トライアル結果の詳細は確認できない場合が多い

トライアルの合否を問わず、結果の詳細 (得点/エラー箇所など) は公開されない場合がほとんどです。

残念ながら不合格になってしまった場合には、英文法のおさらいや読解力の強化などを行いましょう。

私は、添削サービスをを使用して復習していました。

\ プロの添削で文法ミスを回避しよう/

未経験でも飜訳トライアルにチャレンジすべき!

未経験でもトライアルを受けようの見出し画像

国内外に無数の翻訳会社があるため、未経験者でもトライアルに合格するチャンスは十分にあります!

トライアルに合格するには翻訳力がカギですが、ルールの徹底などの慎重さも評価されます。

トライアルの重要ポイントのまとめ
  • 未経験でもトライアルに合格できるチャンスはある
  • 翻訳専門の求人サイトを活用して慎重に会社選びをしよう
  • 翻訳の質だけでなく「トライアルのルールの徹底」も重要
  • 日頃からスキルアップを心がけて最短合格を目指そう

まずは、今回ご紹介した求人サイトで自分に合った翻訳会社をを探してみてください。

皆さんがトライアルに合格できますように!

翻訳トライアル攻略法のアイキャッチ

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